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傷ついた地球のために

特救指令ソルブレイン VOL.4【DVD】 DVD 特救指令ソルブレイン VOL.4【DVD】

販売元:TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
発売日:2011/01/21
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 犯罪が高度化した時代、人の生命(いのち)と心を救うため、自らの青春を懸けて立ちあがった若者たちがいた。それが、特捜救急警察である!!
 以上、オープニングナレーションより。レスキューポリスの第2弾、「特救指令ソルブレイン」をご紹介します。これは第4巻、今作の最大のターニングポイントとなる巻です。そのポイントは第34話・第35話「新英雄(ニューヒーロー)九州へ!」の、地方ロケの話。この話では、ジャケット手前の赤い強化服のヒ-ロー・ナイトファイヤーが駆け抜ける!!さらにこの話で、地球を守る最強メカ・パイルトルネードが登場!!そしてさらに、終盤を盛り上げる最大の敵・高岡隆一が暗躍し、シリーズ唯一の怪人キャラが登場する!!と、実に激しい立ち回りを展開するお話です。今回のタイトルは、そのパイルトルネードの挿入歌のタイトル。

 この「特救指令ソルブレイン」は、レスキューポリスシリーズの中でも刑事ドラマの要素が強く、人間の悲哀や悪意が強く描かれております。そのため、「犯罪に傷ついた人の生命だけではなく、傷ついた心も救助する」ということを強く訴えております。しかし、メインライターの杉村升氏が生前のインタビューで、「話を続けていくうちに、それは平行線となり、不可能だとわかった」と言っており、それをはっきりさせるための高岡隆一の存在だとも、語っておられました。詳しくは続きの部分で、物語の流れと共に紹介していきます。

 ここからは物語の内容を書いていきます。ブロードバンドで見たきりなので、十分には覚えておらず、資料を見ながら説明させていただきます。早く東映ヒーローネットの作品アーカイブ、復活してくれないかな…。

第34話 新英雄九州へ!Ⅰ
 九州の親和精密工業専務・中田の元に、「息子の光夫を誘拐した」という連絡が入る。ソルブレインは事件解決のため、九州に向かうことに.。光夫の目の前に現れたボンバー本間は手品を披露したりして、光夫と心を通わす。中田専務の元を訪れ、身代金の引き渡しのために三井グリーンランドに到着したソルブレインは、ホテルの爆弾騒ぎに遭遇。引き渡しを見張っていたソルブレイン隊員・増田純は、そのまま犯人を追跡。三井グリーンランドのプールで取っ組み合いになるが、相手の尋常ならざるパワーに負傷してしまう。相手がフランスで行方不明になったプロレスラー・ボンバー本間だと知り、一同は疑問に思う。今度は廃工場に爆弾を仕掛けたという情報が入り、そこに向かうソルブレイバー・西尾大樹とソルジャンヌ・樋口玲子、そしてソルドーザー。そこでボンバー本間が金属人間と化し、胸からの光線や金属触手に苦戦するソルブレイン。その時、新たなソリッドスーツ(作中の強化服)に身を包んだナイトファイヤー!!その手には新たな武器があり、その猛攻に一度は身を引くボンバー本間。助けられたソルブレインは、その人物がかつて合同捜査を行ったICPO捜査官、元ウインスペクター隊長・香川竜馬であることに驚く!!

第35話 新英雄九州へ!Ⅱ
 香川竜馬が持ってきた新装備・パイルトルネードを受け取ったソルブレイバー・西尾大樹は、その能力に驚嘆する。そして竜馬から、フランスの研究室で起こった「金属生命体Og9(オージーナイン)強殺事件」のことを聞く。その捜査線上に、研究室の助手であった高岡隆一の名前が出てくる。さらに東京のソルブレイン本部の正木本部長から、ボンバー本間の経歴と、東京に送った金属人間のデータからOg9が検出されたという報告を受け、関連性が裏付けられる。さらに高岡の経歴も浮かび上がってきた…。その頃高岡は、アジトの中で光夫と本間に対面。本間を退室させ、光夫に誘拐の動機(詳しくは下に)を語る…。それを知り、苦悩する光夫。一方ソルブレインも、中田専務の元を訪ね、高岡との関係を問い詰める。しかし自身のしたことを正当化しようとする中田は、ソルブレインの訴えを聞き入れようとしない。その時、高岡はソルブレインに、三井グリーンランドを吹き飛ばすほどの爆弾を仕掛けたことを連絡する。1時間後に迫るタイムリミット、爆破30分前・ソルジャンヌは時計塔に入り爆弾を発見するも、怪物化したボンバー本間に捕まってしまう。残り10分・唯一探っていない時計塔に目をつけたソルブレインは、ついに高岡のアジトを発見。そこには怪物化したボンバー本間が高岡を守っていた。ボンバー本間の元から救い出されたソルジャンヌは、ソルドーザーと増田純とともに高岡を追い詰めるも、自らを機械化した高岡の前に苦戦する。高岡の背後にある爆弾の残り時間は5分!!ソルブレイバーとナイトファイヤーは、パイルトルネードを放とうとするが、その前に光夫がボンバー本間を説得しようとする。
「僕はおじさんが大好きだ!どんな姿をしてたって大好きなんだ!!」
 その瞬間、ソルブレイバーは触手を逃れ高岡を振り切り、間一髪爆弾を止める。しかし心を通わせたのも束の間、ボンバー本間は金属化が進行し、絶命してしまう…。中田が駆け込んでくるものの、父の行いを知った光夫は父を責める。息子に自身の罪を責められ、中田は贖罪の涙を流す…。そして自らのために駆け付けた父と抱き合いながら、光夫も泣くのであった。その姿をあざ笑う高岡。息子に罪を責められても、中田の行為は許されるものではない。しかし大樹は高岡に訴える。
「いくら貴様が憎んでも、この親子を二度と引き離すことはできない!!」
 しかし高岡もまた意を介さず、人を憎み続ける。ソルブレインの目的、命と心の救出をあざ笑いながら、その目的を妨害することを宣告し、高岡は逃亡した。事件は解決するものの、後味の悪さを残し東京に戻ったソルブレインは、竜馬が高岡を逮捕するまで日本で捜査を行うと報告を受け、新たな活動を始めるのであった。

 こういう内容でした。子の愛が事件の解決を導いたというのに、まさかその子供の愛が事件そのものを生み出してしまうという皮肉な話です。結局、親の行いが子供にまで影響を及ぼし、子供にその罪を責められることとなった事件である。
 今度は高岡隆一について(全て第35話で語られたこと)。彼が行った誘拐事件の発端は、自身の家族の復讐であり、その目的のためにフランスの研究室から「金属生命体Og9」を奪い、重症のボンバー本間に移植、復讐とは無関係の彼を金属人間に変えてまで目的を果たそうとした、恐ろしい人物として描かれている。となると、高岡の目的を書いておかないといけませんね。
 高岡隆一の本名は水谷隆一。高岡は養子の時の名前である。隆一が9歳のころ両親は、水谷ICという小さな工業製品会社が、ある時画期的な半導体を開発する。しかし中田は、その技術を親和精密工業に横流しして、その条件として専務となった。本人曰く、「親和くらいの大会社が画期的な製品を提供すれば、自分たちにもさらに大きな利益を得ることができる」とのこと。しかしその実態は、水谷IC社員全てを吸収し、中田だけが莫大な利益を得ることが目的であった。結果、水谷ICは倒産。他の社員はすべて親和の中で冷や飯をくらわされる。
 両親は隆一の制止も聞かず、服毒による一家心中を図った。うまくご近所さんに助けてもらえたのは隆一のみ。それから、科学技術を勉強し、復讐のためだけに生きて、悪用することも辞さなくなったということ。偶然にもご近所に助けられた命をそのように粗末にするのも、皮肉なことである。そして目的を達成できなかった高岡は、矛先をソルブレインに変更し、人間の心そのものを憎んで挑戦してきます。なぜなら、罪に傷ついた人の心が、新たな悪事を生み出してしまうから…。この後、何度か高岡自身がソルブレインに、人の心を悪用した事件を仕掛けてきます。
 この高岡を演じたのは、キンタロスやシャドームーンなどの声優として有名なてらそままさき氏。主に舞台俳優で、当時は寺そま(木へんに山)正紀という名前で、ソルブレインのコンピューター・クロスの声もあてており、後番組の「特捜エクシードラフト」のナレーションや、「ブルースワット」のゴールドプラチナムの声も担当していた。

 次はその高岡の目的のために利用されたプロレスラー・ボンバー本間について。Wikipediaにも項目がありますが(登場人物・その他の項目)、簡単に説明すると、「フランスで興行中に重傷を負い、高岡隆一に助けられた子供好きのプロレスラー」ということになります。作中では、高岡が目的のために誘拐した子供の世話係ということで登場し、その子供を手品で楽しませ、心を通わせるという一面もありながら、命の恩人である高岡の目的にも協力し、無残な最期を遂げることとなった人物として描かれています。ちなみに、劇中一言もしゃべっていない…。金属人間と化したボンバー本間は、胸からの光線や金属の触手で相手を翻弄するが、最後は身体に移植された金属生命体Og9の浸食が進み、怪物となって絶命する。この金属人間の着ぐるみは、「仮面ライダーBLACK RX」に登場した怪魔ロボット・スクライドの改造で、右胸にパトランプのようなものを取り付け(篠原保氏の設定画にはない)、新たに作った顔をつけたもの(写真が後番組「特捜エクシードラフト」でも使われている)。

 余談ですがもう一つ残念なのは、この「ソルブレイン」の設定が2000年~2004年くらいだというのに、「ご近所さんが一家心中を助けてくれる」というような、隣近所のつながりが人の心を救うという事態が、現実のご時世では「行き過ぎた個人主義」のせいで、すでに失われているということです…。

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